我が師匠“篆刻家 河野隆先生”

篆刻家 河野隆先生 篆書の修行

最初に我が師匠“篆刻家 河野隆先生”をご紹介いたします。

1990年の春、期待に胸躍らせて篆刻家 河野隆先生のご門下で篆刻の技法を学び始めました。
書法を重視される師匠は、手始めに新井光風先生著の篆書の基礎レッスンを薦めて下さいました。
慣れない蔵鋒で水平垂直の一画を引くにも随分と苦労したことが昨日のことのように思い出されます。
それでも篆書は大好きな書体でしたので無心で手習いを続けました。

書法と平行して課題の題材を自由な形式で印稿を練り上げ、添削して頂きました。
この時、文字学の見識の深さや様々なアイデアとしての影像を瞬時に具現化され、絶えず驚きの連続でした。よりどころとしていた西川寧先生編の書道講座(篆刻・篆書)を熟読することが夕食後の楽しみとなっていました。

臨書を折帖に書いていただく

その後、呉昌碩や趙之謙など清朝名家の臨書を折帖に書いて頂きました。
半紙での臨書が篆刻を学習する上で、とても重要な事だとつくづく実感するようにもなりました。近代を代表する印人は、やはり篆書がすばらしいことは触れるまでもありません。
古来から刀法伝えがたしと言われておりますが、これは自得する以外ないと言われ自刻した印から様々なアドバイスをいただきました。

篆書の素晴らしさを学びました

一気呵成に刀を運ぶ。気韻生動を理想とされ、補刀を重ねて作り上げた印は一目で見透かされてしまいました。
熱意ある門人たちの作品添削を拝見できる機会にも恵まれ、篆刻の底知れぬ魅力に触れられたことや忘れがたい感動、そして温かい交友の数々もすべては河野先生とのご縁から始まりました。

遊藝室篆刻文玩を手掛けるにあたり、遊藝印矩の図案や形状など多彩な発想でお導きいただきました。
河野隆先生の門弟として篆刻を学ぶ喜びを心に刻みます。

友人の“楽篆・編集主幹 三井雅博さん”

“楽篆・編集主幹 三井雅博さん”

友人の“楽篆・編集主幹 三井雅博さん”をご紹介します。

楽篆 表紙

「篆に遊び、篆を楽しむ」この短い言葉に“楽篆”のコンセプトが凝縮された素晴らしいキャッチコピーにまず目を奪われてしまいました。

 楽篆・編集主幹の三井雅博さんは、斬新なアイデアとたぐい稀な行動力で、篆刻の普及を真摯に続けている友人です。
篆刻への情熱は無論。そのユーモアあふれる人柄で日本・中国の名高い印人たちを迎え入れ、篆刻・篆書の技法や情報をリアルタイムで発信するステーション・マネージャーに徹しておられます。
同世代のオピニオンリーダーとしての飛躍を願っております。

楽篆 篆刻の紹介
三圭社

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